環境省は、国立公園の外国人観光客の受け入れ体制を大幅に強化する方針を固めた。
案内板の多言語対応やトイレの改修などの関係事業費約25億円を2015年度概算要
求の重点項目に盛り込む。13年度補正予算では12億円を計上していたが、2020
年の東京オリンピック・パラリンピックの開催決定を受け、本腰を入れて取り組む。
訪日外国人は昨年、初めて年間1000万人を突破、政府は20年までに2000万
人まで増やす目標を掲げる。国立公園には年間約185万人(12年推計値)が訪問し
ている。また、観光庁の調査では、外国人観光客の約4割が「次回の訪日時に自然の豊
かな場所や景勝地を訪れたい」と回答。国立公園での受け入れ体制の構築が急務となっ
ている。
このため同省は、多言語の案内板やパンフレットの設置、外国語を話せる職員配置の
ほか、和式トイレを洋式にする改修工事を急ぐ。また、増加するイスラム諸国からの観
光客に対応し、礼拝施設の整備なども検討する。
同省は今年度、外国人観光客に対する国立公園などの利用動向調査を実施しており、
結果を踏まえた上で、必要な施設整備やインターネット上での情報発信、外国人向けツ
アーなども実施していく。(了)
(2014年8月22日/官庁速報・電子版)
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