総務省は、今年度中に立ち上げる地方移住に関する総合情報サイト「全国移住ナビ」
の概要を固めた。全国各地の住宅や求人などの情報に加え、自治体が移住者の受け入れ
に向け、地域の住みやすさなどを宣伝するPR動画を掲載する仕組みを取り入れる。同
省は近く、自治体関係者らによる実務者検討会を開き、サイトの具体的な様式などを説
明する。
サイトは、これまで自治体が個別に出していた移住情報を集約し、インターネット上
で一元的に提供するシステム。移住希望者に対する情報提供体制を強化するのが狙い
で、総務省は、利用者が本格的に移住を検討する段階に進む足掛かりとなることを期待
している。
サイトには、各自治体の人口や学校数などの基礎情報をはじめ、空き家など不動産に
関する「住まい」、求人や起業支援といった「仕事」、地域の福祉サービスをはじめと
した「生活支援」などの情報を幅広く掲載。利用者は、地域別や目的別に必要な情報を
検索できる。自治体が実施する移住相談などのイベントについても発信する。
さらに、各自治体が移住に特化したPR動画を投稿する仕組みも導入する。PR動画
は3分で、地域の自慢や魅力を分かりやすく訴える内容とすることを想定。動画へのア
クセス数の多さなどを競うコンテストを行うことも検討している。動画作製については
特別交付税で費用を支援する方針。
サイト構築は、総務省が今年度末に東京都内に設置する「全国移住促進センター」と
ともに、地方移住推進に向けた政府の重要施策に位置付けられている。同省は、サイト
を2015年度に本格稼働させる方針。掲載する情報の多くは、都道府県や市町村が入
力するデータが基礎となるため、同省は実務者検討会でデータの入力方法などについて
詳しく説明する。(了)
(2015年2月10日/官庁速報)
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